※生徒持ち回り講義レポートです。今回は、ガロンさんにお願いしました!(事務局)


 皆様こんにちは、ガロンです。今回、1/10に開催された第6回トーク講座 兼 新年顔合わせ会 兼 編集会議のレポートを担当します。本年もなにとぞよろしくお願い申し上げます。まず、パンケーキの写真を置いておきます。



 さて、文春野球学校の当初の案内には、こんな一文がありました。なんだか懐かしいですね。


【「文春野球学校」の目標として、皆さんで一冊の雑誌を作ることを目標にしています。どんな特集を組むか、目次の流れはどうするかという編集作業はもちろん、取材、執筆、撮影、デザインなども生徒の皆さんにお願いします。講座で培った経験をアウトプットし、世界でここにしかないオリジナルの雑誌を作りましょう。】


 その後、雑誌については特に動きはありませんでしたが、昨年11月の事務局だよりにて、雑誌づくりが本格始動することが発表されました。3月に開催される東京野球ブックフェア(http://yakyubookfair.com)に出店することを目指して、雑誌編集部(仮)が立ち上がったのです。文春野球学校2020年最初のトーク講座は、ゲストに西澤千央先生をお迎えし、雑誌の「編集会議」として開催されたのでした。



編集長「本年もよろしくおねがいします」


 冒頭に竹田編集長より、昨年末に開催された文春野球AWARDS 2019来場者への御礼がありました。西澤先生によると、かみじょう たけしさんが4次会くらいに突然はじめた「道具を悪用するのび太くんにキレるドラえもん」のモノマネを編集長がいたく気に入って500回くらい振ったり(優しいかみじょうさんは毎回それに応えた後、 始発の新幹線に乗られたとのこと)、 長谷川晶一さんは飲みすぎて「ここは新宿だ」と頑なに主張し、「新宿で24時間やっている飲み屋があるからそこに行こう」「ここは渋谷ですよ」のループが展開されたり、監督さんたちの打ち上げは極限状態まで行ったそうです。


編集長「こんな雑談をしている場合ではないんです」校長「えっ、違ったんですか?」


 ということで、事務局黒田さんを進行役として、編集会議がスタートしました。事務局からの説明は以下のとおり。


・文春野球学校の目標として、もともと雑誌を作りましょうというものがあった。

・生徒からも「雑誌はどうなったんだ」という問い合わせが結構ある。(※校長注: ヘえー。)

・3月に行われている東京野球ブックフェアに、文春野球で毎年参加しています。これに文春野球学校として雑誌を作って出品したいと思います。 (※校長注: もともと僕が1回目から参加してたんですよ。)

・ただし。(※校長注: ただし? )



事務局「時間が、ない!」編集長「ここテロップだね」


 実際、この日の編集会議が1月10日。今年の東京野球ブックフェアは3月22日。開幕してるじゃないか。つまり、この日から約80 日間、新人合同自主トレからプロ野球開幕までの間に、雑誌を完成(実際はもっと早めに完成)させなくてはならないのです。ルーキーはたいへんですね。


 それを踏まえて、事務局より「2020年はトライアル、パイロットの位置づけで、経験を積んでもらいたい。まずは試合に出ることが大事で、そこから気づきもあると思う。」という方向性と以下の構成案が示され、具体的に会議を進めていくことになりました。


※結論については、事務局だよりをご確認ください。本稿では当日の会議の様子をレポートしたいと思います。


【事務局の構成案】

1.校長・講師陣のオリジナルコラム(売り物)

2.2020年シーズンの見どころ (生徒執筆、ボリュームゾーン)

3.企画:野球メシ、ブックガイド (生徒執筆、箸休め的企画)


【事務局の考え】

・1円でもお金をいただく以上、 自己満足ではだめ。買ってもらった人に有益なものを提供したい。

・オリジナルコラムはその呼び水になると思う。

・できるだけ生徒全員が参加しやすいハコがあったら方が良いと思ったので、「見どころ」とした。

・権利関係は事務局にお任せあれ。

・1と2が読み物読み物と続いて重たいので、3で企画を考えたい。本は読まない人はいるけれど、ご飯を食べない人はいないので、球場メシとしてみた。

・読書部のブックガイドはかなりレベルが高い。事務局が読んで感心する水準で、使えると思う。

・ある程度、テーマは絞ったほうが良い。雑誌も狭いほうが深く刺さる。Numberのときも、サッカー特集で売れない、Jリーグ特集で売れない、浦和レッズ特集でようやく売れた。なので、メシで押すなら押すでもよいと思う。


西澤先生「絶対そう。メシかネコかこども」


 事務局の説明後、雑誌編集部(仮)に書き込まれたものも含めて、企画のアイディア出しが行われました。


・各部活動関連

 音楽部(応援歌)

 写真部(カメラ選びのチャート)

 読書部(ブックレビュー)

・紹介もの

 選手紹介(好きなところ、SNS読み比べ)

 球団企画紹介(体験したもの)

 球団グッズ紹介(古いものや珍しいもの)

 球場紹介(周辺グルメマップ)

 マスコット紹介

 チアガール紹介

・その他企画

 文春野球学校アンケート

 球界歴史すごろく

 球界ナイトスクープ


 結果的には、時間的な制約が大きく、2021年度に向けた頭出しということに留まりましたが、広げていくと企画として面白そうなものも多いですね。いったん、猫の写真を置いてみます。



西澤先生「話聞いているとあれだね、散歩の達人だね」


 ということで最初に戻って、事務局発案の構成を再度検討することになりました。


【事務局の構成案】(再掲)

1.校長・講師陣のオリジナルコラム(売り物)

2.2020年シーズンの見どころ (生徒執筆、ボリュームゾーン)

3.企画:野球メシ、 ブックガイド (生徒執筆、箸休め的企画)


 これに対し、編集長から「『見どころ』だと大枠すぎるし、他でも読める」との意見がありました。このあたりのやり取りは非常に興味深かったので、ダイジェストでまとめます。


事務局  『見どころ』だとフワフワしてますか?

編集長  だし、他にもあるよね。

事務局  皆で参加しやすいものがいいかなと思って『見どころ』にしましたが。

西澤先生 「役に立つもの、使えるものを作ろう」と思わないほうがいいと思う。データはネットにあるので。それよりも球場の紹介なら、5人ぐらい集まってそれぞれ好きな地方球場についてケンカ(のちにプレゼンに改称)するとか。「役に立たないけでも面白い」、そこの情熱に人はお金を払う。この学校の面白さはそういうところだと思います。

事務局  今回は全員参加ということなので、ひとりよがりにはならないとは思います。逆に東京野球ブックフェアに出品されているような偏愛モノは、ひとりでやりきらないとできないです。

校長   よがればよがった分だけいいですよね。

西澤先生 うん。

編集長  『ごはん』でくくって、その中でそれぞれひとりよがりになったり、広げていったりするのでいいんじゃない?みんなが書けるハコとして用意してあげて。『野球とごはん』。

西澤先生 あれだ。ハイパーハードボイルドグルメリポートだ。テレ東の。

事務局  『見どころ』だと大枠すぎますかね?

編集長  うん。『ごはん』の表現で繋げるのは面白いかな。

西澤先生 『野球とごはん』っていうのは、良いと思う。『ごはん』はひらがなでしょ。

事務局  ひらがなだと『と』と繋がっちゃうので、カタカナかと思ったんですけど。ということは、全部を『ごはん』でくくるんですかね?

西澤先生 そうすると、冒頭に私の「文章を書くそれ自体はダサい」って言ってるコラムが来るのは違うと思う。その一得みたいなのはいらないんじゃないかな。

編集長  長谷川さんの弁当のコラムとかは? あとは浮間さんのフレッシュオールスター受賞作とか。

校長   井出隊長のラーメンのやつもありますね。

西澤先生 わたしのオムライスとか。

事務局  あとは、企画でブックガイドですかね? でも『ごはん』とはズレちゃうか。

西澤先生 ブックガイドは別で、それより再現レシピとか、球場メシプレゼンとか。

校長   グラビアでご飯の写真をちゃちゃっと……。

事務局  レシピはあんまりイメージが……。写真も予算を考えるとあまり多くは。あまり文章が続くとのっぺりして文集みたくなってしまうので。文春でも「時代の証言」とかで文章がダーっと続くのがあるのだけれど、どうしても重たくなるんですよ。

西澤先生 「時代の証言」と比べられても。

事務局  でも雑誌の基本として、中吊り広告のイメージですけど、右トップ左トップに目玉となる企画があったほうがいいです。他の細かい企画も活きてきますから。


編集長「ちなみに何ページくらいなの?」


 編集長のその質問が出たのは開始から約1時間が経過したころ。今その質問?という思いが到来したことをご報告します。


 また、会議の中で事務局が雑誌について「2020年は同人誌、2021年は商業誌」というお話がありました。余談ですが、昔、夏冬のコミックマーケットや、あるジャンル(ゲーム)のオンリーイベントで売り子をしたことがあります。出版社主催の講座で二次創作の同人誌の話をするのもどうかと思いますが。その経験から、今回は「野球」ジャンルの「文春野球学校」テーマのアンソロジー、という感じかなあ、とぼんやり思っていました。時間的な制約も含めて「冒頭に講師陣のオリジナルコラム、それにこれまでのOSIROの個人ブログや読書部ブログと有料添削講座の課題をまとめれば既存の記事で対応できる、それに新規の企画をなにか加える」というイメージでした。しかし、それだと事務局の言う文集のようになってしまうという危惧も理解できます。「野球」ジャンルの方には引っかかるにしても「文春野球学校」に引っかかる人は少ないわけですし。その点で、「野球とごはん」というテーマに絞ってまとめる、というのは面白いですね。「野球」ジャンルの「ごはん」アンソロジーで書き手が「文春野球学校」、というのは類例がないわけですから。


 そのあと、文春野球のイラストでおなじみ、イラストレーター・スタンプアーティスト大嶋奈都子さんにご登壇いただき、本の見本や判型の考え方などについて実物を交えたアドバイスを頂戴しました。判型を決めるときは、アートブックフェアで他の本の大きさを見てよくあるものを避けるようにされたりするそうです。イラストも描いていただけるとのことでたいへん心強いです。ありがとうございました。



 判型も含め、いろいろな議論の結果、『野球とごはん』をテーマとしつつ、講師陣のコラム、生徒のコラム、企画(読書部による野球とごはん関連本紹介)の構成とすることとなりました。後日、事務局だよりで発表されたテーマは以下のとおりです。


「文春野球学校編 野球とごはん 2020」

<企画>

1.<巻頭エッセイ>「気がつけば野球場ばかりでメシを食べている」(村瀬秀信校長)

2.<特別企画>「野球とごはん 2020」(文春野球学校生徒)

文字数は800W前後。野球とごはんに関するエッセイであれば、原則どんな内容でも

OK。20W以内のタイトルをつけてください。〆切は2月7日(金)の登校日。

3.「文春野球学校読書部が選ぶ『野球とグルメ本ベストナイン」(読書部)


 1は校長に(イラストは大嶋さん)、2について主に運営が指定したかつたさん、浮間さん、mizuhoさん、ガロンにて取りまとめることになりました。3は部長の飛田さんに託されました。よろしくお願いします。再現レシピについてはその場で希望者も募りましたが、運営の判断で独立した企画とはしない形になりましたが、今後何かできるとよいですね。


 後日、事務局とデザイナーさん、事務局に指名された4名で打合せを行い、詳細な制作進行等のすり合わせがある……と思うのですが、どんな感じなのでしょう。さっぱりわかりません。何かすこしでも力になれるように努めたいと思います。


 とにもかくにも、ご参加される皆さま、よい雑誌作りを目指してまいりましょう! 最後に、こども(坊や)の写真を置いておきます。あらためまして、本年もよろしくお願い申し上げます。